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TSKニュース&トピックス

平成22年6月号

IFRSをめぐる動向

公認会計士小川

2007年の東京合意以後、日本基準と国際会計基準との差異を解消すべく日本基準の改正が進められていますが、国際会計基準そのものも改正がなされており、その最新の動向と日本におけるIFRS適用に関する誤解について解説します。
 

IFRS:5月に公表された公開草案

①Fair Value Option の改正に関する公開草案が発表される
・金融負債の測定に際し、自己の信用リスクの変動は企業業績を表す損益計算に反映させるのではなく、その他包括利益として計上することを提案しています。

②その他包括利益の開示の改正に関する公開草案が発表される
・企業業績を表す損益計算とその他包括利益の変動を一つの計算書の中で開示することを提案しています。
・その他包括利益のうち、リサイクリングされるものとされないものを区分して表記することを提案しています。
 

日本におけるIFRS適用に関する誤解

金融庁よりIFRSに関する誤解があると思われる事例を集めた「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」が発表されました。

①誤解:上場会社は直ちにIFRSが適用されるため、至急準備が必要
<正解>
・2010年3月期からIFRSの任意適用が容認されていますが、現時点では強制適用とはなっておりません。
・上場企業の連結財務諸表への強制適用の是非は2012年を目途に決定される予定です。
・仮に強制的となった場合でも少なくとも3年間の準備期間を設けるため、2015年以後の適用となります。

②誤解:非上場会社(中小企業)もIFRSを適用しなければならない
<正解>
・上場会社で、かつ、国際的な財務・事業活動を行う企業の連結財務諸表に限定されますので、非上場会社(中小企業)へのIFRSの適用は予定されていません。