税率変更による税効果会計適用上の留意事項
公認会計士 鏡 高志
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の算定に使用する実効税率
将来の各期間で適用される税率が異なる場合には、将来減算一時差異等及び将来加算一時差異のスケジューリングに基づき、繰延税金資産及び繰延税金負債の額を算定することになります。
2.将来解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱い
退職給付引当金や建物の減価償却超過額に係る将来減算一時差異のように、その将来解消年度が長期となるものは、回収可能性の会社分類に応じて、復興特別法人税が課せられる期間とそれ以降の期間とでそれぞれ異なる税率により繰延税金資産を計算することになります。
3.スケジューリングが不能な一時差異の取扱い
回収可能性の会社分類が①の会社は、スケジューリングが不能な将来減算一時差異についても繰延税金資産を計上することができます。しかし、復興特別法人税が課せられる期間の解消を想定していないと考えられるため、これを考慮しない実効税率(3月決算会社であれば、平成28年3月期以降の実効税率)により繰延税金資産を計算することになります。
Column
いよいよ確定申告の時期となりました。今年は、震災による寄附金控除の適用を受けるため確定申告が必要な方は多いのではないでしょうか?寄附金控除や医療費控除は確定申告でなければ手続きできません。還付手続きは案外と簡単です。
また、昨年中に贈与により財産を取得した場合の贈与税の申告期限も3月15日までとなります。贈与税の納付は振替納税が適用されません。3月15日までに納付書による納付が必要なため、ご留意ください。
TSK Information
◆平成24年2月16日(木)から同年3月15日(木)は、個人所得税の確定申告期間となります。資料はお早めにご準備下さい。
◆平成24年2月より、グループ法人である髙野総合コンサルティング株式会社のホームページを開設致します。ご利用頂く皆様にとって利便性の高いホームページとなるように、今後も情報を充実させて参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。