収益性分析で改善の糸口を発見せよ
公認会計士 鏡 高志
下記事例を見てみましょう。
当社の営業利益率は、競合他社や業界平均と比べても低い水準であり、改善の余地がありそうです。
こういったケースでは、勘定科目レベルで比較することで、どこに問題があるのか目星をつけます。
販管費の割合にはほとんど差がなく、売上原価のうち材料費率や外注加工費率も同水準です。
一方、当社の特徴として、労務費率が高く、減価償却費率が低いという違いが見られ、特に労務費率が高いことが営業利益率が低い水準となっている要因であることがうかがえます。
問題点がわかれば、定性的な情報の分析も踏まえた上で、具体的な改善策を検討するというステップへ進みます。
労務費率の削減の解決策として、例えば、下記のような取り組みが考えられます。
勘定科目別のほか、事業別、製品別、得意先別といったデータを使用して分析できれば、より具体的に問題点を発見し、改善の糸口とすることが可能です。
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