その事業、本当に儲かっていますか?
公認会計士 鏡 高志
第4回目の今回は、事業別収益分析に基づく改善事例を紹介します。
社長の大号令の下、売上の拡大を目指し、営業はフル回転。実際、大口の案件の受注に成功し、売上高は伸びているのに、決算をしてふたを開けてみると、利益が増えていない、いや、むしろ減っている。価格競争が厳しい環境において、売上重視の経営戦略を採用した場合に、もっとも陥りやすいのが、今回のような増収減益のパラドックスです。
特に、大口の案件においては、往々にして得意先が大手のため、相対的に先方の価格交渉力が強く、もともと採算が厳しいことが多いと思われます。加えて、大口であるがゆえ、工数や期間がかかることから、いつのまにか当初の予算をオーバーということがありがちです。
上述の兆候が見られた場合には、事業別に収益分析を行い、いまもっとも売上高を上げている事業が本当に儲かっているか検証することをおススメします。
上記のような受注産業では、予算・実績の進捗管理を適時に行えるかどうかが採算性を高める上では非常に重要です。
見積の精度が低い、完成するまで採算がわからないといった予算管理、進捗管理でお困りの際には、担当税理士・会計士にご相談ください。
TSK Information
2014年12月17日付日本経済新聞朝刊掲載の『相続税理士20選』に当事務所が紹介されました。40年前の創業当初より、数多くの相続税や事業承継のご相談をいただいて参りました。来年からの相続税改正に向け、引き続き皆様のご期待にお応えできるように質の高いサービスをご提供致します。