大赤字なのに多額の税金の理由~会計と税務の相違点③~
公認会計士 シニアスタッフ 関場 靖人
【退職給付に係る会計・税務の取り扱いの概略】
会計は、退職給付の性格を、労働の対価として支払われる賃金の後払いであると考え、勤務期間を通じた労働の提供に伴って発生するものと捉えています。
税務は、退職給付引当金の損金算入を認めていませんが、企業年金について、公的年金を補完する制度として普及・推進を図るため優遇的な措置をとっています。
<執筆者紹介>
関場 靖人 シニアスタッフ(公認会計士)
大手監査法人で国内監査業務に従事した後、高野総合会計事務所に入所。中小企業再生支援協議会への出向で、企業再生局面での金融機関の調整現場も経験。現在はFAS部門にて企業再生、M&A等のデューデリジェンス業務等に従事。