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TSKニュース&トピックス

令和2年4月第2号

NISA(少額投資非課税)制度の見直し

個人資産部門 吉田 紳一郎

令和2年度税制改正において、非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(NISA)、未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(ジュニアNISA)について、改正が行われることとなりました。

NISA改正の概要

(1)つみたてNISAの延長

非課税累積投資契約に係る非課税措置(つみたてNISA)の勘定設定期間が令和24年12月31日まで5年延長されることとなりました。

(2)一般NISAの終了と新・NISA(仮称)の創設

 現行の一般NISAは令和5年にて終了となり、令和6年より新・NISA(仮称)が創設されることとなりました。新・NISAは所謂2階建ての構造となり、原則として、まずは1階部分として積立・分散投資に適した一定の公募株式投資信託等を受け入れる必要があります。1階部分には公募株式投資信託のみを受け入れることが可能です。1階部分への受け入れ後に2階部分として、現行の一般NISAと同様に上場株式等(※)(整理銘柄等を除く)を2階部分に受け入れることができるようになります。
 ただし、令和5年までに非課税口座を開設している者、又は過去に上場株式等の取引を行ったことがある者については、一定の届出をすることで1階部分を飛ばし、2階部分に上場株式等を受け入れることが可能となります。また、改正後は1階2階合わせての年間投資上限額が122万円となり、改正前の限度額120万円より2万円増額となります。なお、新・NISA(仮称)においても現行の一般NISAと同様に非課税口座内での配当等・譲渡益については、所得税等が非課税となり、譲渡損失については、他の所得との損益通算や繰越控除は適用不可となっております。また、つみたてNISAとは現行同様選択適用となります。
 
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(※)上場株式等:上場株式・公募株式投資信託・REIT・ETF 等

(3)ジュニアNISAの廃止

未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(ジュニアNISA)については、未成年者口座開設可能期間は延長せずに令和5年で終了することとなりました。

令和1年度所得税及び復興特別所得税・消費税の振替納税日について

新型コロナウイルスにより令和2年4月16日(木)まで所得税・消費税の確定申告期限が延長されたことに伴い、所得税・消費税の振替納税日も延長されることとなりました。 
振替納税の場合所得税は令和2年5月15日(金)消費税は令和2年5月19日(火)に口座引き落としとなります。確実に振替納付できるよう、振替日の前日までに預貯金残高をご確認ください。なお、振替納税は、事前に専用の依頼書を提出し、申告期限までに申告書を提出された場合に限り利用できます。

<執筆者紹介>

個人資産部門 吉田 紳一郎
相続税申告のほか、相続対策や事業承継など、個人資産税業務に従事しています。