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TSKニュース&トピックス

令和3年6月第3号

小売業等における収益認識基準適用の留意点

FAS部門所属 シニアスタッフ 公認会計士 山田 隆寛 

2021年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首より、上場企業等の会計監査を受ける会社に強制適用される『収益認識基準』について、日本公認会計士協会より「Q&A 収益認識の基本論点(追補版)」が公表されました。今回はこのうち小売業等(小売業、コンシューマー向けサービス業、消費財製造業)の特有の論点である「ポイント制度」及び「販売奨励金」をご紹介します。

①ポイント制度

小売業者等は、顧客の囲い込みや販売促進戦略として、将来新たな商品購入時に利用することで利用相当額の値引を受けられるポイントを付与することがあります。自社が運営するポイントを付与する場合、他社が運営するポイントを付与する場合があり、企業が負う義務の性質によって、会計処理の取扱が変わってきます。

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②販売奨励金

消費財製造業者が、小売業者等に対して、商品の販売を促進するために、販売奨励金を支払うことがあります。販売奨励金は契約に基づき一定期間において所定の販売数量を達成したときに支払われる場合や、当初の契約に定めはないものの特別販売奨励策として事後的に支払を決定する場合などで、収益を減額する会計処理がなされます。

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上記の例において、①ではポイントの取引価格への配分、②では販売奨励金の支払見込額の検討等が必要になります。具体的な検討につき、お困り事などがございましたら是非ご相談ください。

執筆者紹介

山田 隆寛 シニアスタッフ 公認会計士

コンサルティング会社にて戦略系コンサルティング業務や大規模システムのプロジェクト管理の業務を経て、大手監査法人に勤務。卸業、リース業、建設業等の国内監査業務に従事した後、髙野総合会計事務所に入所。現在は、FAS部門にて企業再生、M&A等のデューデリジェンス業務に従事。