ふるさと納税(寄附金控除)の確定申告手続きの簡素化
個人資産税部門 古賀 友理
証明書が一枚に
これまでのふるさと納税の確定申告では、寄附先の自治体が発行した寄附金受領証明書をもとに寄附先ごとに確定申告書に記載を行い、本証明書を確定申告書に添付または保存する必要がありました。
本改正により、特定事業者(国税庁が認定したふるさと納税サイト)から年間の寄附が一覧となった寄附控除に関する証明書をダウンロード等により入手し、確定申告書に添付することで手続きが完結します。
データ入力の手間が軽減されるほか、証明書管理の煩わしさの解消、年末の駆け込み寄附でも寄附金受領証明書の到着を待たずともスムーズに手続きが行えるなどのメリットが見込めます。
《e-taxによる確定申告》
ダウンロードした証明書データを確定申告書に添付して送信
《書面(紙)による確定申告》
ダウンロードした証明書データを国税庁が提供するQRコード付き証明書等作成システムでPDFファイルへ変換したものを印刷し、(証明書データをそのまま印刷しても添付できません)確定申告書に添付して申告
※郵送による書面発行も対応している特定事業者もあります。
なお、これまでどおり自治体から寄附金受領証明書は発行されますので、従来どおり各自治体が発行する寄附金受領証明書を添付する方法も選択できます。
留意点
①複数のふるさと納税サイトで寄附を行っている場合は、サイトごとに証明書をダウンロードする必要が あります。
②寄附を行ったふるさと納税サイトが特定事業者でなければ、「寄附金控除に関する証明書」は発行してもらえませんので、従来どおりの申告手続きが必要です。
執筆者紹介
個人資産部門 古賀 友理
相続税申告のほか、相続対策や事業承継など、個人資産税業務に従事しています。