お問合せ
ENGLISH
メニューを開く

アクセスマップサイトマップ
個人情報保護方針


[東京本部]
TEL 03-4574-6688(代表)
受付 9:00〜19:00(平日)

TSKニュース&トピックス

令和4年度10月第3号  

(405事業)経営改善計画策定支援事業の概要

FAS部門 中小企業診断士 平河 貴志

「新型コロナウイルス感染症の影響により、借入金の返済負担等、財務上の問題を抱えており、自ら経営改善計画書を策定することが難しい。」そのような方に対して認定経営革新等支援機関が中小企業等の依頼を受けて経営改善計画策定支援を行うことにより、中小企業等の経営改善・事業再生・再チャレンジを支援する制度があります。

■支援事業の概要

金融支援を伴う本格的な経営改善の取組が必要な中小企業・小規模事業者を対象として、認定経営革新等支援機関が経営改善計画の策定を支援し、経営改善の取組みを促すものです。 中小企業・小規模事業者が認定経営革新等支援機関に対し負担するデューデリジェンス(DD)、経営改善計画策定支援に必要となる費用の2/3を中小企業活性化協議会が負担する制度(限度額有)となっています。(Source:中小企業庁)

■支援事業の内容

1020.jpg

<財務DD(調査)>
財務諸表のうち貸借対照表を中心に財務数値の分析を行うことにより、実態純資産や債務償還年数等を把握します。また突然の資金繰り不足を回避するために入出金状況を分析し、資金繰りの見通しの把握を行います。財務面を調査するため、状況に応じて顧問税理士と協力しながら進めていくケースもあります。

<事業DD(調査)>
ビジネスモデルの概略の把握、損益分析を行ったうえで経営課題や問題点を把握します。損益分析は業種によって異なりますが、部門別、店舗別、得意先別等、適切なセグメント別に分析を行います。経営課題については商流や管理体制、業務プロセスの見直しを含めて協議をし、解決に向けた対応策を検討していきます。

<経営改善計画書策定>
財務DD、事業DDで把握した情報を基に経営改善計画書の策定を行います。経営課題、問題点に対して具体的にどのように対応していくかを示したアクションプランを策定し、改善効果を把握します。改善効果を反映した将来の売上高や経費、設備投資等を踏まえたうえで損益計算書、貸借対照表の数値を試算します。借入金の返済計画は、将来のキャッシュ・フローに基づく返済可能金額を踏まえて検討していきます。

<伴走支援>
経営改善計画書は策定して終わりではなく実行されなければ意味がありません。改善策の実行ができているか、決算期ごとに計画数値と実績数値の比較、計画書で定めたアクションプランの実行状況を確認し、計画策定から3年間を目安に継続的にモニタリングをしていきます。

弊事務所は認定経営革新等支援機関として数多くの経営改善計画書策定支援の実績があります。今後の経営についてお困り事などがございましたらぜひご相談ください。

執筆者紹介

FAS部門 中小企業診断士 平河 貴志

地方銀行での法人・個人に対する融資業務を経て髙野総合会計事務所に入所。現在は中小企業の事業再生業務やM&Aなどのデューデリジェンス業務に従事しています。