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TSKニュース&トピックス

電子帳簿等保存制度の令和5年度税制改正の概要

法人部門 税理士 中務 有

電子取引に係る取引情報についての電磁的記録による保存の義務化について、2年間の猶予期間を経て、令和6年1月1日より本格的に運用開始されます。令和5年度の税制改正により一部の要件の緩和措置が講じられました。また、優良な電子帳簿についても範囲が明確化されております。本制度の改正内容について概要をまとめました。なお、本改正の施行は令和6年1月1日以後適用開始予定となります。

1.電磁的記録の保存制度の見直し

①保存要件

保存義務者の規模や書類の保存状況に応じ下記の見直しがされました。下記のいずれかに該当する場合、税務調査等の場面で国税庁等の職員の質問検査権に基づき電磁的記録のダウンロードの求めに応じることが出来るようにしている場合には、検索要件の全てが不要となります。0331.jpg

②改ざん防止

タイムスタンプを付して保存する場合の電磁的記録の保存を行う者またはその者を直接監督する者に関する情報の確認要件が廃止されました。

2.スキャナ保存制度の見直し

制度の利用促進を図る観点から下記の保存要件について緩和されます。0404.jpg

3.優良な電子帳簿の範囲の見直し

過少申告加算税の軽減措置の適用を受けようとする場合、適用を受けようとする税目に係る全ての帳簿を電子帳簿として保存し、事前に適用を受ける旨の届出書を提出する必要がございます。今回の改正により所得税・法人税について優良な電子帳簿の範囲が明確化されました。具体的には下記に掲げる通りとなります。

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執筆者紹介

法人部門 税理士 中務 有

個人の税理士事務所に勤務した後、税理士法人髙野総合会計事務所へ入所。現在は法人部門に所属し、上場企業の関係会社及び中小企業を中心に決算業務、申告書の作成、税務相談業務に従事しております。

Column

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