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出版・執筆

医療機関再生の法務・税務

■編著:永石一郎法律事務所
渡邉敦子法律事務所
税理士法人高野総合会計事務所
■発行年月:2010年9月
■出版社:中央経済社
■価格:4,410円(税込)

はしがきより

現代社会において、人は医療や介護と無縁で一生を過ごすことは不可能である。高齢化社会を生きる私たちは医療・介護制度や医療・介護機関を上手に利用し、適切で質の高い医療および介護を受けたいものである。しかし、健康に過ごしている限り、医療・介護制度やそれら機関の内情や仕組みについて知らなくても困ることはほとんどない。したがって、自分や家族が病気やけがを治療するとき、また介護を受けるときになって初めて直面する問題も多いに違いない。しかし、医療・介護制度の体制づくりの一方で、医療・介護機関においては医師や看護師の不足による医療危機ひいては国家の財政問題を原因とする医療・介護報酬の規制により病院・介護施設の経営危機が現実化している。医療・介護機関の経営危機は、医療・介護技術の低下やその過誤にも結びつきかねないとすれば、医療・介護従事者のみならず患者や一般市民にとっても無関心ではいられないはずではある。本書は、わが国の医療制度福祉制度上、医療・介護機関等が経営危機に陥った場合、その組織形態、規模によってどのように再生させるのか、もしくは結末をつけるのかについて、医療、福祉行政法を踏まえたうえで、民法、倒産法の立場からその対応を考察するものである。そのうえで医療法人倒産の会計・税務問題を公認会計士、税理士が詳しく言及している。内容は第1部医療法人運営に関わる法規制、第2部医療法人の再生・倒産手続第3部医療法人の会計・税務という構成になっているが、特に第2部第6章民事再生の解説は、民事再生手続の概要を知るための最良の案内書となっていることを付言しておく。