信託の実務Q&A
赤沼康弘(弁護士)
高野角司(公認会計士・税理士)
■発行年月:2010年10月
■出版社:青林書院
■価格:7,350円(税別)
はしがきより
1922年に制定された信託法は、2006年に抜本的に改正された。改正後、多くの信託法解説書が刊行された。本書の上梓はそれらに屋上屋を架すものであ るが、存在意義を記せば、それは、旧信託法がどのように規定されていたのか、そして、新信託法は現代の経済社会に対応するためにどのように見直されたの か、を踏まえ、実務に活用できる信託法の解説書を目指して企画されたことである。さらに、類書に誇れる本書の大きな特色は、商事信託と民事信託の両者、と くに民事信託も詳しく記述しているところである。
商事信託についていえば、信託法を利用したさまざまな金融商品が生まれ、その利用も年々増加している。社会的、経済的ニーズに合わせて、信託法制定当時に は到底想定されなかったような信託法の活用が期待されているが、そこに問題はないのか、より有効な活用方法はないのかなどの検討が必要であり、一方、民事 信託についても、今後の実務でどのような活用が期待できるのか具体的に示さなければならない。